http://www.medias.net


2008年秋冬第6弾、NEC携帯電話の新しいコンセプトシリーズ「medias」のコンセプトサイトを月曜日に公開しました。早くも、わりと話題になってくれていて嬉しいです。
「世界が手のひらで動き出す。」というタグライン、つまり、「この携帯電話は『世界の窓』みたいな感じで使えますよ」ということなのだと思います。


UNIQLOのお仕事がどんどんインクリメントしていた時期に(そして、スマイルファクトリーが宴もたけなわな頃に)、カイブツの木谷さんから企画に誘って頂いたのですが、普通なら「絶対無理」なところ、かなり面白い企画を思いついたというのもあってわりとがっつりやってしまいました。
その「面白い企画」というのが、そのまま実現したのが今公開されているサイトと言って良いです。
まず、ずっと続いていくブランドコンセプトなので、コンセプトがユーザーの生活の中にずっと存在していられるようなもの、ということで考えました。
FLASHを使ったキャンペーンウェブサイトというと、格好良いものも多いし、いろいろな驚きを与えてくれるものは枚挙に暇がありません。ただ、こういう仕事をしていてそっち方面にアンテナを張っているからそういうものを目にすることが多いわけで、そういうものをどれだけの一般ユーザーが見るのか、見にくるのかという疑問は常にあるわけです。
じゃあweb制作者ではない「一般ユーザーとしての自分」が普段何を見にいっているかというと、mixiであり、wikipediaであり、Yahoo! ニュースなわけです。FLASHで作られたリッチなキャンペーンサイトに1日1回以上、必ずアクセスするなんてことは、まああんまりないわけです。


何で、上記のサービスサイトに自分がアクセスしてしまうのかというと、それはそこに「便利で楽しいコンテンツ」があるからです。そういう伏線がありつつ、「世界の窓」を体現する何かを考えたときに、思い出したのが「お父さんのためのワイドショー講座」でした。もう番組終わってしまったのですが、私はこの秋冬のエントリーをご覧頂ければわかるように、蟹工船きわまりない忙しい毎日を送っています。ニュースとか見るのは好きなのですが、全然見れない。週末に子供と遊びながら積み残した情報を回収しています。
ただ、ニュースっていうのはリアルタイムで体験することで、そのときの自分の状況とか、感情とかと結びつくものです。例えば、9.11に自分が何をしていたとか、どういう気分だったとか、世界と自分を比較することで人生のアンカーポイントが配置されたりするものです。こう忙しいと、そういうのが稀薄になってきます。ワイドショーというのは結構エモーショナルな媒体だと思うので、「お父さんのためのワイドショー講座」は、うまい具合に、そういう「重要な何か」を伝えてくれていたような気がします。世界に転がる「事実」と世界にうごめく「感情」という2軸が交差したところに、世界そのものがあると考えました。そして、それをアーカイブしていったら便利だろうと考えました。


次に、いかんせん抽象的なコンセプトでもあるわけで、それをユーザーの生活の中に送り込むためには、何かキャラクターを立てて開いてあげる必要があると考えました。我々人間にとっての世界を運営しているのは人間なので、人間くさいキャラクターであると良いと思いました。
というわけで、UNIQLOCK的に言うと、FACT×EMOTION×HUMANになったわけです。そこからは速くて、モーションキャプチャで文字人間をつくる、ということは私と木谷さんでほぼ同時に思いついていました。携帯の電話以外の用途を積極的に追っているくらいの感度の高い人がターゲットなのもあるし、良いのではないかと。
このメディアアートをコンセプトのアイコンにして、「ウェブサービス広告」として立ち上げるという企画になりました。全然違うけど、NIKE+が頭にありました。幸いにも、web以外のチームもこの考え方を評価してくださり、いろんなところにこのmedia-manが出ていくような展開になりました。
たぶん、この人はわりとVisual Identityみたいなものに近いのだと思います。


そこからはさっそく3Dの小田島さんからモーションキャプチャのサンプルをもらって、3dmaxとPV3Dの両面からデモを作っては勝算を見極める、みたいなことをやりました。会社としても繁忙期で、私とバックエンド以外は中のスタッフで制作することが難しかったので、紆余曲折を経て、元美容師の変態FLASHERむらけんさん、サウンドの小野さんを含めた「なんか妙に男臭いチーム」ができてしまいました。とはいえ、見事に全員にドライブして完成に導いて頂いたと思います。非常に面白かったです。


今後は、「ブログを書くのが楽しくなりそうなブログパーツ」「生活に存在をプッシュするスクリーンセーバー」「実機でも末永くつきあっていけるiアプリ」と、media-manがいろんなコンタクトポイントにお出かけする感じで展開していきます。


というわけで、まだまだ今年はいろいろあります。がんばります。