村上ひろし:唯史

 1985年生まれ。2005年よりゲイメディアでモデルの仕事を始める。
 同年、雑誌「Badi(テラ出版)」における「第4回ナイスバディグランプリ」3位入賞、以後一年間に渡り同誌のグラビアモデルとして、またBadi主催イベントなどへの出演活動をしたのちテラ出版に入社、現在編集部に所属。本作が映画初出演作。



松之木天辺:圭吾

 1974年生まれ。1998~2004年「オペラシアターこんにゃく座」に在籍、オペラ役者として全国各地700ステージ以上の舞台を経験。2004年よりフリーとなり、コンテンポラリーダンス、ストレートプレイ、作曲、映画、コントなど、様々な表現を個別に探求しつつ、その経験により培った表現手法を渾然と一体化させた一人舞台「Mono×Poly Opera Theater」をライフワークとして繰り返し上演している。ダンスカンパニー「黒沢美香&ダンサーズ」、「イデビアン・クルー」メンバー。映画出演は「その月が満ちるまで」(iri監督/07年)に続く2作目となる。


川島良耶:宏毅

 1983年生まれ。フォトグラファー田口弘樹の写真モデルをしたことをきっかけに、2004年、田口弘樹監督作品「かがよひ」(「Queer Boys and Girls on the SHINKANSEN」の一編)に出演する。映画出演は2作目となるが、本格的な演技は本作が初挑戦となる。


堀江進司:慎二

 1971年生まれ。鑑賞としての音楽体験から連鎖的に文化・芸術の世界にのめり込んでいった思春期、その後ダンスに強く傾倒していく。数多くの舞台鑑賞を経て、いくつかの稽古場の門をくぐり、2003年より「黒沢美香&ダンサーズ」の活動に合流。2007年7月には青山吉良との二人芝居にも初挑戦、社会人生活と文化活動の両立を目指す。本作が映画初出演作。


柴田惠:公太

 1981年生まれ。新宿二丁目、および東京をフィールドとしてゲイのHIV問題に取り組むアクティビスト。また、社会学を基盤としてゲイの問題を考える大学院生でもある。本作が映画初出演作。


河名麻衣:唯史の母

 バンド「ハイテクノロジー・スーサイド」のドラム、ラビアンヌ・ミサとして活動したのち、1995年北沢幸雄監督作品「使用済み生下着」で女優デビュー。以降、「すけべてんこもり」(瀬々敬久監督/1995)、「痴漢暴行バス」(荒木太郎監督/1998)などのピンク映画やオリジナルビデオに出演したのち女優業を引退する。本作は女優業引退後初の映画出演作となる。


葉月螢:車を運転する女

 多摩美術大学在学中から「水族館劇場」の舞台に出演し、女優活動を開始。
 1993年、瀬々敬久監督作品「未亡人 喪服の悶え」で映画デビュー。以後、同監督、サトウトシキ監督、上野俊哉監督、北沢幸雄監督、松岡邦彦監督、深町章監督などのピンク映画に精力的に出演し、現在もピンク映画界を代表する女優のひとりである。また、インディペンデント映画にも多数出演している。主な出演作は、「京極真珠」(佐藤訪米監督/1997)「百年の絶唱」(井土紀州監督/1998)、「悲しくなるほど不実な夜空に」(宇治田隆史監督/2000)、「ピーカン夫婦」 (元木隆史監督/2005)、「幽閉者 テロリスト」(足立正生監督/2006)など。



小林節彦:その同乗者

 法政大学在学中より演劇活動を始める。
 1989年、佐藤寿保監督作品「陶酔遊戯」で映画デビュー。以後、同監督、瀬々敬久監督、佐野和宏監督、サトウトシキ監督、松岡邦彦監督、遠軽太朗監督、橋口卓明監督、榎本敏郎監督などのピンク映画を中心に多数出演している。



弥次子喜多子:神父

 マダム・ボンジュール・ジャンジ(弥次子)とメロゥディアス(喜多子)によるチョンマゲドラァッグクィーンズ・ユニット。

 [弥次子]アーティスト/ドラァッグクイーン/ダンサー
 1990年より舞台に立ち、日常も晴れ着で世界を股にかける。2003年隅田左岸劇場ベニサンピットにて3daysソロ公演。また自身がオーガナイズするparty「JUICY!(ジューシィー!)」はめでたく10周年を迎える。2005年、「JUICY!」8年間の軌跡をたどりながら東京のゲイカルチャーの一端を捉えたドキュメンタリー短編映画「JUICY!」(「Queer Boys and Girls on the SHINKANSEN」の一編)を監督。また「ハグたいそう」の教祖でハグハグ伝導師。ワタリウム美術館よりDVD発売。現在新宿二丁目にあるコミュニティーセンターaktaに勤務。

 [喜多子]
 アキラ・ザ・ハスラー(ハスラー・アキラ)として‘SEX’をメインテーマに据えた作品を制作し、メロゥディアスとしては、主にクラブイベントでのパフォーマンスを展開。その表現活動は文章、写真、映像、映画出演など多岐にわたる。2000年、イッシプレスより、著書「売男日記」を出版。また、映画出演作に「I.K.U.」(Shu Lea CHEANG監督/2000)、「HUSH!」(橋口亮輔監督/2001)などがある。2004年、自身のエッセイを映像化した「Bye-Bye 'Over the Rainbow'」(「Queer Boys and Girls on the SHINKANSEN」の一編)を監督した。また、新宿二丁目にあるコミュニティーセンターaktaに勤務し、HIV予防啓発のメッセージを発信しつづけている。



伊藤清美:宏毅の母

 学生時代より瓜生良介を中心とする「発見の会」に参加。
 その後ヌードモデルを経て、1984年ピンク映画にて女優としてデビューする。
以降、小川和久監督、北沢幸雄監督、滝田洋二郎監督、細山智明監督、佐藤寿保監督、渡邊元嗣監督、笠井雅裕監督、橋口卓明監督、瀬々敬久監督、佐野和宏監督ら数多くのピンク映画に出演、「きらいじゃないよ」「きらいじゃないよ2」(内田栄一監督/1991,1992)、「三月のライオン」(矢崎仁司監督/1992)などのインディペンデント映画にも積極的に出演する。
 近年の主な出演作として「シャボン玉エレジー」(イアン・ケルコフ監督/1999)、「完全なる飼育 赤い殺意(若松孝二監督/2004)、「たまもの」(いまおかしんじ監督/2004)、「幽閉者 テロリスト」(足立正生監督/2006)、「ストロベリーショートケイクス」(矢崎仁司監督/2006)、「ラザロ」(井土紀州監督/2007)、「16」(奥原浩志監督/2007)などがある。