2007.1121, wed

(前日までのあらすじ)
 さて2年ぶりの香港である。今回これまでのWW(ワールドワイド)ドサ廻り中初めて「ご招待&ホテル付き(ただし向こう持ちなのはイマイズミコーイチ監督と主演ムラカミヒロくん2名分のみ、自分の分は割り勘で負担)」という報に喜び、「手配は私達(映画祭)がやりますから日本で買わないでください」と言われたのが先月後半で、「じゃ3人とも同じスケジュールで11月22日~25日を予約プリーズ」つったら「オッケーです」と返事が来て、出発予定の一週間前になってもチケットが送られてこないので毎日のように「まだ?」のメールを送っていたのだが埒が明かず、早く教えてくれ、としつこく連絡をしたら19日になって「すいませんトラブルです、22日~25日のチケットがどこにもありません。出発を21日にしてもらえませんか」という眩暈のするような電話(英語)が香港から掛かってきて、急遽イマイズミコーイチとヒロくんに連絡、イマイズミコーイチは「まあ、いいけど」ヒロくん「200%無理です」ということなので仕方ない、当初の予定通りのチケットをヒロくん用にいまから1枚日本で確保することにし、僕とイマイズミコーイチの分は21日~25日で先方に手配してもらうことにした。

 で、出発前日。起き抜けにリンゴ(紅玉)だけ食って各種旅行会社に電話を掛け倒すが、当然ながらと言うべきか2日後出発のチケットなんてあんまりないし、あってもすんげえ高くて(20万くらいとか)払えまふぇん。くじけそうになった時にまた畳みかけるように映画祭との仲介をしてくれている香港Jから電話、「またトラブルです(以下略)」、ということでこの日は香港から来たメールが12通、自分が出したメールが14通、国際電話多数に明け暮れました。勝ったか負けたか判りません。本当にいろいろありましたが最終的には僕とイマイズミコーイチが行きも帰りも一日延ばしたスケジュールで映画祭が確保し、香港J(僕らのディストリビューター)側がヒロくんのチケットを取り、何とか全員香港に行ける見通しが付いたのが20日の8時過ぎ、ゲストアテンドに関して映画祭がまったくまともに機能していないのは判りましたが、香港Jも呑気すぎますわな。そりゃ一応取れたけどさー。で深夜11時半、仕事帰りのヒロくんと待ち合わせて最寄り駅の駅ビル床に座り込み、さっき1時間で作った旅行の手引きをためつすがめつしながら3倍速で直前講習、ソウルに引き続きまたしても彼を一人で飛ばせてしまう事になってしまうのが申し訳ない。向こうで義務を果たしたらあとは息抜きしようね~、と約束してじゃあ明後日、香港で。帰宅して最後っ屁のように香港Jから来たメールには「遂に明日会えますね!空港まで迎えに行くので、顔が判るように自分の写真を送っておきます(僕らはまだ会ったことがない)。ではでは!」とか書いてあって肝心の写真が貼付してないので腹の底からこみ上げてくる感情を抑えつつ「ヘイ!シャシンワスレテルネ、ユー?」とだけ書き送ってその日は店仕舞い。今までだって出発前はたいてい余裕のない感じだったけど、こんなに綱渡りなのは初めてだ。

 で、出発当日。間の悪いことにこの日は助成金の面接を入れており、これを吹っ飛ばすわけにはいかない。仕方ないので財団事務局のご担当者にお願いして16時の約束を15時にしてもらう。今日のフライトは18:40、まあ何とか面接会場(半蔵門)から直行すれば空港に間に合うので面接に同行予定だったイマイズミコーイチは欠席にして一足先に空港で2人分を発券してもらい、自分は空港で合流することにした。14時に自宅を出て半蔵門へ、30分の面接を済ませてすぐさま半蔵門線で水天宮前に出て、箱崎のリムジンバスで空港第1ターミナル南ウィングへ。途中バス内で検問があったのだけれどパスポートを預けてしまった自分は身分証明書が無く、クレジットカード3枚出して何とか通してもらう。当バスお乗り合わせの皆様、お急ぎの所バスを5分ほど止めてしまったのは私です。降りると結局本人が居ないので2人分を発券出来ずに待ちぼうけしていたイマイズミコーイチがカートを持ってぽつねんと立っていた。こんな事なら面接から一緒に行けば良かったね、とか言っていていても仕方ないので急いで全日空のカウンターへ、「もう時間が迫っているので並びの席が取れないのですが列の前後の席なら取れ、あっ」と受付のお姉さんは言い、「申し訳ございません僅差でたった今、それも無くなってしまいました。」つうわけで初めて離れた席に座らされる。もう何でも宜しい、乗れさえすれば。


立ち止まらないでください

 搭乗まであまり時間が無いので急いで手続きを済ませ、機内に乗り込む。自分は隣が福田康夫首相に似た男性の隣に座り、イマイズミコーイチはそれよりもっと後方の席に座って見えなくなった。話し相手がいないのでクレージーキャッツの『大冒険(1965)』などを観て過ごすが、しかしこのちっこい画面では字幕がきつい。飛行機は若干遅れたものの5時間ちょっとで香港に着くらしいが、それにしても全日空はそこらじゅうがパンダである。迎えに来る香港Jはパンダ(+クマ)好きらしいと聞いていたので機内食で出されたナプキンやら箸(パンダのプリントあり)をカバンに入れる。

 空港に着いて手続を済ませると、イマイズミコーイチは両替して来たいという。自分は2年前の香港ドルが5000円分くらいあったのでレートの悪い空港の両替所は避けて明日市街でまとめて替える事にする。一足先にゲートを出、さて迎えの香港Jは、と探すと小柄な男性がちょこちょこしながらこちらに手を振っている。結局あの後に彼の写真をもらえたので顔の確認も問題なし、ごあいさつ。やがてイマイズミコーイチも出てきて3人でいやいや、どーよ。何で今回はここまで来るのにこんなに苦労したんでしょうね、と言葉にならない感じでへらへら笑う。

 空港からは機場線という、地下鉄とつながった便利な電車(高いが)も出ているのだがJはバスで行きましょう、と言う。映画祭が用意してくれるホテルは22・23日の2泊だけなので、今夜の僕らの宿泊先はJが手配してくれた「ホステル」、「バスの方がすぐ近くまで行けますから」とJは言って時刻表を見たりしているが、その後ろ姿はどう見ても初めて香港に来た人みたいで、チケットを買ってきますから待っていてください、と言ってサービスカウンターに行ったのはいいがなんか間違えたのかあっちへ行ったりこっちへ行ったりうろうろしており、僕ら香港には慣れているからいいけど、これが初めて行った国だったらちょっと不安になるんじゃないだろうか。挙げ句の果てにJは「次のバスが出るのが40分後だそうです。チケットサービスももう閉まっているので直截買わないと」とか言うのでまあまあじゃあそこで座って待ちましょう、となだめて薄暗いベンチに腰掛け、しばしお土産を渡したりお話ししたりなど。彼のリクエストで日本から持ってきた「Badi」を出そうとするとJは慌てて「香港では公共の場でそれを広げるとまずいです」と言うので引っ込め、その他のパンダグッズなどを差し上げる。


時刻表の前にいるのが香港J、迷子の人みたいです

 バスが来たので乗り込み、銅鑼灣(コーズウェイベイ)で降りる。香港島側のこのあたりはいわゆるブランドショップ多し、の後発開発地域で、これまでほとんど近寄ったことがない。でも地下鉄の銅鑼灣駅と灣仔(ワンチャイ)駅の間にJのオフィスはあり、また映画祭が用意したホテルも近いので、移動の手間と僕らが会う利便性を考えて今夜のホステルもすぐ近くに取ったらしかった。中に入るとまず二重になった扉があり、さらにその先に通路が開けていて、それぞれ扉が付いている。中にはJのパートナーH(彼とは東京で会ったことがある)が待っていて、その内の一つのドアを空けてくれる。部屋にはベッドが2つ、それだけでもう一杯な感じだが別に窮屈な印象でもない。シャワー(超簡易)もトイレもあるし、いいんじゃないでしょうか。欲を言えばテレビは要らないから冷蔵庫があると良かったけど、ま、いいや一晩寝るだけだし。

 荷物を置いて顔を洗い、ちょっと何か食べに行きませんかと言うので「お粥」とリクエストしてみたがさすがに時間が遅くて近くに空いている粥屋が無く、じゃいいや明日でも、と何故か店の至る所(店員さんの前掛けとか)に「時代は変わっても、味は変わらない」と日本語で書いてある店に入り、イマイズミコーイチと自分は炒飯(うまい)、JはカレーでHは謎な魚のあんかけ堅ヤキソバのようなものを食す。向かいに座ったJとHはそれぞれ自分の嫌いなものをお互いに食わせていたが、その姿を見て僕らが「何か長いつき合いという感じだねえ」と言ったら急に黙ってしまい、「君らと同じようなものだよ」とHが言う。何か会話が噛み合っていないようなのだが面倒くさいのでこの話題は止めて炒飯に集中した。タイ米うまい。

 最初Jは「食事の後は甘いものも食べましょう」とか言っていたのだが店もどんどん閉まっているしお腹も一杯なので帰ることにして、帰り道にスーパーで水やらビールやらマンゴーやらを買って部屋に戻り、帰ろうとするJ達に「Badi」を渡してじゃあね、と言ったら「香港では今年の4月から室内での喫煙が全面禁止になった。なのでこの部屋でも煙草は喫わないでね」と言うのだがじゃあなんで灰皿があるんだろう。これは罠?でもま、ホントに捕まると最高5000香港ドル(約70,000円)の罰金、という表示がそこここにあるので、シャワー&トイレスペースで携帯灰皿使って喫い、換気扇はかけっぱなしにすることにした。


その他お約束ドリアンの切り身コーナーとかもありました。臭え


2007.1121 香港へ
2007.1122 第一回上映、オープニングパーティー、取材1件
2007.1123 被取材4件、第二回上映(追加上映)、取材1件
2007.1124 取材1件
2007.1125 被取材1件
2007.1126 帰日